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边款

2023年01月31日

側款、正式には邊款と呼ばれるものだがその作風は色々である。大昔には双刀で彫られていたものが多く、吴昌硕以降単刀で彫られるようになり、その事により実現可能になった功績が非常に大きい。多字数の文が彫れるようになった、細かくコンパクトに出きるため章法が纏まった、早く彫れるため情感や刀意を入れることが出来るなどなど

内容としては一般的には作品の感想や、印文の出典、自分の印文に対する感興といったものだが、これ全部基本的には古代漢語が出来ないと内容が広がらない為個人的には高尚なものであり、やるからには素養を修めなくてはいけないのは一種の義務だと思っている。

基本的には布字といった行為をするものではなく、こういった側面に書く(彫る)感覚は印面にも反映され、どういった意識を持つようになるかは自明の理である。

他隷書や草書といった難しいものの彫り方も気が向いたらまたここに記そうかと思う。