創作所感
2023年02月08日
布字や転写といった行為は一切やっていない。なぜかと言うとそっちの方が自然な粗细変化や線の揺らぎなるものが出るからだ。
先日「どうやったら大胆な変化を出すことができるのか?」という記事を読んだ。色々方法はあるのだが一番簡単なのは繁画数の文字を小さくし、粗画数の文字を大きく取ると篆刻の章法は大きな変化を出すことが出来るとか。
で実験的に1字目「平」を大きくしたわけだ。(安は粗画だが女部を屈曲させてやや繁画に見せている。)
また「楽」字や彫り残しの部分の斑驳は呼応しており、やや磚や封泥拓の雰囲気が出るようにしている。
側款、篆書体で彫っているか印面の処理とは違い、こちょこちょ弄らず単刀でズバッと彫ると迫力のあるものが作れる。